S&P500 ヒートマップ
5%以上上昇したS&P500構成銘柄
- GLW:Corning Inc.(先端技術) +8.43%
光ファイバー需要の急回復が好感された。AIデータセンター向けの次世代コネクティビティ製品の受注が想定を上回るペースで拡大しており、前週の懸念を打ち消す強い買いが入った。5Gインフラ再投資の動きも追い風となり、ハイテク株が軟調な中で独歩高を演じ、年初来高値を更新する勢いを見せている。 - DELL:Dell Technologies, Inc. Class C(先端技術) +7.49%
AIサーバーの受注残高(バックログ)が500億ドル規模に達するとの強気な見通しが材料視された。メモリコストの上昇を製品価格への転嫁とミックス改善で克服し、利益率が改善するシナリオを市場が評価。エンタープライズ顧客によるAIインフラへの投資意欲が極めて旺盛であることが改めて確認され、力強い上昇となった。 - HPE:Hewlett Packard Enterprise Co.(先端技術) +7.08%
ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)およびAI関連事業の成長加速が好感された。ネットワーク構築からサーバー供給まで一気通貫で提供できる強みが評価され、競合他社からのシェア奪取観測が浮上。地政学リスク下でもIT設備投資の優先順位が高いAI分野への集中投資が、投資家の安心感を誘う形となった。 - LYB:LyondellBasell Industries NV(素材) +6.35%
プラスチックおよび化学品市場の需給引き締まりが収益を押し上げるとの期待から買われた。原油高を背景とした製品価格の上昇に加え、同社のコスト削減策が想定以上の成果を上げていることが判明。高配当利回りへの再評価も加わり、景気敏感な素材セクターの中でもバリュエーションの割安感が意識された。 - DOW:Dow, Inc.(素材) +6.30%
石油化学製品のスプレッド(利幅)拡大が好材料となった。エネルギー価格の上昇に伴い、ポリエチレンなどの主要製品価格が上昇基調にあり、マージンの改善が期待されている。堅調なキャッシュフロー創出力に基づいた株主還元姿勢が改めて評価され、リスクオフ局面における代替投資先として資金が流入した。 - ALB:Albemarle Corporation(素材) +5.67%
リチウム価格の底打ち傾向が鮮明になったことで急反発した。電気自動車(EV)向け電池需要の再加速に加え、主要生産国での供給制約懸念が価格を押し上げている。これまでの過度な売り崩しに対する自律反発の動きも強く、リチウム最大手としての市場支配力が、先行き不透明な市場で再評価される展開となった。 - CF:CF Industries Holdings, Inc.(素材) +5.61%
中東情勢の緊迫化に伴う窒素肥料の供給不安が、北米生産拠点を持つ同社への追い風となった。ホルムズ海峡の封鎖リスクにより世界の供給量の約25%が影響を受ける可能性が浮上し、肥料価格の急騰が収益を劇的に押し上げるとの予測が広がった。春の作付時期を前にした需要期と重なり、強い買いを誘った。 - TER:Teradyne, Inc.(先端技術) +5.34%
半導体テスト装置の需要回復が鮮明になり、大幅続伸した。特にAIチップの高度化に伴い、検査工程の複雑化が同社の高付加価値装置の採用を後押ししている。ロボティクス部門の成長も寄与しており、次世代の産業オートメーションを支える基盤技術としての評価が確立。ハイテク株売りの流れを跳ね返す強さを見せた。 - CIEN:Ciena Corporation(先端技術) +5.27%
大手金融機関による投資判断の引き上げが騰貴を促した。クラウドサービスプロバイダーによるネットワーク帯域への投資が予想以上に好調であり、シエナの光ネットワーク機器がその恩恵を直接受けるとの分析が示された。目標株価の大幅な引き上げも刺激材料となり、通信インフラ需要の底堅さが意識された。 - STX:Seagate Technology Holdings PLC(先端技術) +5.18%
データセンター向け大容量ハードディスク(HDD)の在庫調整が完了し、出荷が増加に転じたことが好感された。AI生成データの爆発的増加に伴うストレージ需要の拡大が、従来の景気循環的な懸念を上回る成長シナリオを描き出している。競合他社との差別化戦略が奏功しているとの見方も、買い安心感に繋がった。 - ADM:Archer-Daniels-Midland Company(素材) +5.07%
地政学リスクに伴う穀物価格の変動が収益機会を拡大させるとの期待から買われた。食料安全保障の観点から供給網の重要性が増しており、世界的な穀物メジャーである同社の物流・加工能力が再評価されている。会計問題に関する懸念が沈静化したこともあり、割安な水準に放置されていた株価への修正買いが入った。
5%以上下落したS&P500構成銘柄
- AXON:Axon Enterprise Inc(先端技術) -9.99%
主要な政府機関向け大口契約の更新に関する不透明感が嫌気された。前日までの株価上昇が急ピッチだったこともあり、成長率の鈍化懸念をきっかけとした利益確定売りが加速した格好である。高バリュエーション銘柄特有の、期待値に届かないニュースへの過敏な反応が下落幅を大きく広げる要因となった。 - EL:Estee Lauder Companies Inc. Class A(生活必需品) -9.85%
アジア市場、特に中国における高級化粧品の需要回復が想定を下回っているとの観測が浮上した。インフレによる個人消費の冷え込みが収益を圧迫するとの懸念が強まり、機関投資家によるポジション縮小の動きが鮮明となった。マージン悪化への警戒感から、セクター内でもとりわけ厳しい売りを浴びる展開となった。 - COIN:Coinbase Global, Inc. Class A(金融) -9.76%
暗号資産市場のボラティリティ上昇と、ビットコインをはじめとする主要通貨の急落に連動した。規制当局による監視強化の動きが改めて意識され、取引量の減少に伴う手数料収入の落ち込みが懸念された。リスク資産全般に対するセンチメントが悪化する中で、投機的な資金の流出が下落に拍車をかけた。 - IT:Gartner, Inc.(通信サービス) -6.89%
企業のIT予算削減や、リサーチ・アドバイザリー業務への支出抑制が材料視された。景気減退懸念が根強い中、コンサルティング需要の先行き不透明感がバリュエーションの重石となっている。成長株からの資金流出が続く相場環境において、次期のガイダンスに対する保守的な見方が投資家の失望を誘った。 - TTD:Trade Desk, Inc. Class A(通信サービス) -6.72%
デジタル広告市場の競争激化と、広告主の支出慎重姿勢が嫌気された。主要なプラットフォームでの規制変更が収益に与える影響が懸念されており、高成長を前提とした株価水準の修正を余儀なくされた。金利高止まりが続く中で、高PERなグロース株に対する選別買いが厳しくなり、大幅な調整を強いられた。 - FICO:Fair Isaac Corporation(通信サービス) -6.43%
住宅ローン市場の停滞やクレジットスコア需要の減退懸念が売りの背景となった。米長期金利の再上昇が借り換え需要を冷え込ませており、同社の独占的な市場地位をもってしても、マクロ経済の悪化による取引量の減少は避けられないとの見方が広がった。利益確定売りも相まって、節目の価格を割り込む下げとなった。 - CRM:Salesforce, Inc.(通信サービス) -6.28%
エンタープライズ向けソフトウェアへの投資サイクルが長期化しているとの観測が重石となった。AI関連機能の実装による収益化への道のりが、投資家の期待よりも時間を要するとの見方が強まった。ハイテク大手の間でのAI開発競争激化に伴うコスト増が意識され、成長期待の剥落から売られた。 - GEN:Gen Digital Inc.(通信サービス) -5.95%
サイバーセキュリティ市場における価格競争の激化が嫌気された。個人向けセキュリティソフトの需要が飽和状態にある中で、新規顧客獲得コストの増大が利益率を圧迫するとの懸念が浮上した。ディフェンシブな性質を持つ同社だが、成長シナリオの描きにくさが意識され、リスクオフの波に飲み込まれた。 - DG:Dollar General Corporation(一般消費財) -5.78%
低所得者層の購買力低下が店舗売上高に影響しているとの指摘が相次いだ。生活必需品の価格上昇が客単価を押し下げる「ダウングレード消費」の兆候が見られ、業績予想の下方修正を警戒する売りが先行した。小売セクター内での競争優位性に対する疑問が再燃し、株価の下押し圧力となった。 - NOW:ServiceNow, Inc.(通信サービス) -5.68%
高バリュエーションなSaaS銘柄全般に広がる利益確定売りの流れに押された。同社のプラットフォームに対する需要は依然として高いものの、マクロ経済の不確実性を背景に、大口契約の成約が後ろ倒しになるリスクが意識された。金利高騰が将来の収益の割引価値を低下させ、株価調整を加速させた。 - WDAY:Workday, Inc. Class A(通信サービス) -5.67%
人事・財務クラウド市場の飽和懸念と、企業の採用抑制に伴うアカウント増の停滞が嫌気された。AIを統合した新製品への移行に伴う過渡期的な混乱を懸念する声もあり、成長の持続性に対する疑念が強まった。地政学リスクに伴うリスク回避姿勢が、同社のような高成長グロース株への売りを誘発した。 - EFX:Equifax Inc.(通信サービス) -5.65%
住宅および自動車ローン市場の低迷が、与信調査業務の停滞に直結するとの懸念から売られた。金利上昇局面における融資審査件数の減少が収益の重石となる構造的な脆弱性が改めて意識された格好である。マクロ経済指標の悪化を受け、景気敏感な金融インフラ銘柄としてポジションを縮小する動きが強まった。 - INTU:Intuit Inc.(通信サービス) -5.38%
確定申告時期を前にした需要動向への不透明感や、税務ソフト市場での低価格競争が懸念された。高PER銘柄として金利上昇に対する耐性が試される中、AI投資によるコスト増が短期的な利益を圧迫するとの見方が投資家の慎重姿勢を招いた。主要なサポートラインを割り込んだことで、テクニカル的な売りも加わった。 - DDOG:Datadog, Inc. Class A(通信サービス) -5.15%
クラウドモニタリング需要の伸び悩みに対する警戒感が強まった。企業のコスト最適化の動きが継続する中で、監視対象の拡大ペースが鈍化するリスクが意識された。ハイテク株全般に対するセンチメント悪化の影響を強く受け、成長率の正常化(減速)を懸念する投資家による投げ売りが先行した。 - APP:AppLovin Corp. Class A(通信サービス) -5.02%
モバイル広告プラットフォームにおける収益化アルゴリズムの更新効果に対する一時的な一巡感が意識された。これまで極めて好調だった株価に対する利益確定の動きが主導しており、市場全体の下落局面でボラティリティの高さが露呈した。AI技術への期待は依然として高いものの、目先の過熱感から調整を余儀なくされた。
セクター別騰落率
3月24日の米国株式市場は、中東情勢の緊迫化を受けた原油価格の高騰により、エネルギーや素材といった景気敏感セクターが力強く上昇した。一方で、金利の高止まりや地政学リスクへの警戒感から、通信サービスや先端技術といったグロースセクターには激しい売り圧力がかかった。市場全体で「インフレ再燃」を織り込む動きが加速し、セクター間での明暗が鮮明に分かれる展開となった。
- エネルギー(Energy) +1.71%
中東での供給懸念を背景に原油先物価格が急騰したことで、石油・ガス開発関連銘柄に買いが集中した。インフレ局面で選好されやすいセクターとしての特性が発揮され、全セクターの中でトップの上昇率を記録した。 - 素材(Basic Materials) +1.35%
商品価格の上昇やリチウム価格の底打ち期待から、化学や採掘関連銘柄が軒並み買われた。地政学リスクに伴う肥料価格の高騰も収益改善要因として意識され、景気サイクルの中盤から終盤にかけての強さを見せつける形となった。 - 通信サービス(Communication Services) -2.23%
デジタル広告市場の先行き不透明感や、主要プラットフォーム企業に対する利益確定売りが重石となった。金利上昇に伴うバリュエーション調整の影響を最も強く受け、前日の堅調さから一転してセクター別で最大の下落率を記録した。
主要3指数の動き
- S&P 500(6,556.37、-0.37%)
続落となった。前日に続き中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高止まりが意識され、インフレ再燃への警戒感が相場の重石となった。序盤は押し目買いも見られたが、長期金利が4.3%台で高止まりする中、ハイテク株や一般消費財などのグロース銘柄を中心に売りが優勢となった。一方で素材や一部のエネルギー株には買いが入り、指数全体としては下落幅を限定的なものに留める粘り強さも見せた。 - Dow Jones Industrial Average(46,124.06、-0.18%)
小幅に3日続落した。地政学リスクを背景としたリスク回避姿勢が続く中、景気敏感株の一部に利益確定売りが出た。一方で、ゴールドマン・サックスなど一部の金融株やボーイングなどの資本財株が下支えとなり、他の主要指数と比較して底堅い動きを見せた。FRBによる利下げ時期の後退観測が強まっており、景気後退を回避しつつインフレを抑制できるかという「ソフトランディング」への疑念が上値を抑える要因となっている。 - NASDAQ Composite(21,761.89、-0.84%)
主要3指数の中で最大の下落率を記録した。米10年債利回りの上昇が、高バリュエーションなハイテク・成長株の割高感を意識させ、換金売りを促した。特にAIブームを牽引してきた半導体関連や、大型テック株の一角が軟調に推移したことが指数を押し下げた。中東紛争によるサプライチェーンの混乱リスクも、グローバルに展開するテック企業にとっては収益圧迫要因として嫌気されており、投資家の慎重な姿勢が際立つ展開となった。
ドル円の動き
3月24日のドル円相場は、一時159.19円まで上昇し、年初来安値圏での推移が続いた。中東情勢の緊迫化に伴う原油高が米国のインフレ圧力を意識させ、米長期金利が4.3%台で高止まりしたことがドル買いを誘った。日米金利差の拡大を背景とした円売り・ドル買いの勢いは強く、政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と高まる展開となった。
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- Crude Oil May 26(91.90、+4.28%)
大幅に続伸した。中東情勢のさらなる緊迫化を受け、供給途絶への懸念が市場を支配している。イランによるホルムズ海峡封鎖のリスクが意識される中、実需と投機の両面から買いが加速した格好である。エネルギー需給のタイト化が鮮明となる中、原油価格の高騰はインフレ再燃懸念を強める主因となっており、上値追いの展開が続いている。 - CBOE Interest Rate 10 Year T No(4.3920、+1.34%)
米10年債利回りは4.3%台後半へ上昇した。原油高に伴うインフレ圧力の継続が意識され、債券売りが優勢となった。FRBによる利下げ開始時期がさらに後ろ倒しになるとの観測が強まっており、長期金利の高止まりが株式市場の重石となっている。景気の底堅さを示す経済指標も、金利の先安観を打ち消す要因として作用している。 - CBOE Volatility Index(26.95、+3.06%)
「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数は続伸し、節目の25を上回る水準で推移している。主要指数の軟調な動きや地政学的リスクの不透明感を背景に、投資家の警戒感が一段と強まっている。週末や重要指標の発表を前にしたリスクヘッジの動きも活発化しており、市場のボラティリティが急速に高まっている状況を如実に物語っている。 - Gold Apr 26(4,398.60、-0.20%)
わずかに反落した。地政学リスクによる「有事の金買い」という下支えはあるものの、米長期金利の上昇とドル高の進行が、金利を産まない資産である金の重石となった。安全資産としての需要と、利回り上昇に伴う機会費用の増大が拮抗する展開となっている。歴史的な高値圏にあることから、一部では利益確定の売りも出やすい状況である。
私の米ドル建ポートフォリオ -0.14%(前日比)
私の米ドル建ポートフォリオは、市場の荒波に押され、わずかながらマイナスとなる厳しい結果になりました。ハイテク株比率の高いVGTが下落し足を引っ張りましたが、VYMやVIGといった高配当・増配系銘柄が底堅く推移してくれたおかげで、全体の下落幅は最小限に抑えられています。本来は守りの資産であるGLDMがようやくプラス圏で引けたことも、精神的な支えとなりました。一喜一憂せず、長期的な視点でじっくりと構えていきたいと思います。
経済指標発表 結果
- 単位労働コスト・非農業部門生産性(結果:4.4% / 1.8%、予想:2.8% / 2.8%)
第4四半期の単位労働コストが予想を大幅に上回る4.4%となり、労働コストの増大が浮き彫りとなった。一方で生産性の伸びは1.8%に留まり、効率性の改善がコスト上昇を吸収できていない現状が示された。この結果はインフレ圧力が根強く残っていることを示唆しており、FRBによる高金利政策の長期化観測を強める要因となった。
(Investing.com:03/24) - 製造業購買管理者指数(PMI) 3月速報値(結果:52.4、予想:51.5)
製造業PMIは52.4と、市場予想を上回り景気判断の節目である50を維持した。米国の製造業活動が底堅く推移していることが確認されたが、景気の強さがかえってインフレ抑制を難しくするとの懸念も招いた。需給のタイトさが価格転嫁を促しやすい環境にあることが意識され、金利上昇局面における株式市場の重石となっている。
(Bloomberg:03/24) - リッチモンド連銀製造業指数(結果:0、予想:-8)
リッチモンド連銀が発表した製造業指数は0となり、前回の-10や市場予想から大幅に改善した。出荷や新規受注の項目に持ち直しの動きが見られ、東部地域の製造業景況感が回復傾向にあることが示された。ただし、景気感応度の高い指標が強含んだことで「利下げを急ぐ必要がない」とのタカ派的な見方を補強する形となり、市場のリスクオフ姿勢を強めた。
(Reuters:03/24) - 2年物中期米国債入札(結果:3.936%、前回:3.455%)
財務省が実施した2年債入札の落札利回りは3.936%と、前回の3.455%から急上昇した。原油高に伴うインフレ懸念やFRBの政策金利据え置き発表を受け、債券市場では利回り上昇圧力が強まっている。入札結果は現在の金利高止まり環境を反映しており、短期金利の上昇がグロース株のバリュエーション調整を促す要因となっている。
(Investing.com:03/24) - M2マネーサプライ(結果:22.65T、前回:22.44T)
2月のマネーサプライ(M2)は22.65兆ドルと、前月から増加した。市場に流通する貨幣量が増えていることは、経済活動の活発さを示す一方で、過剰な流動性がインフレ鎮静化を妨げるリスクも孕んでいる。FRBが量的引き締めを継続しているものの、依然として高水準にあるマネー供給量が物価高を支える一因になっているとの指摘が出ている。
(Financial Times:03/24)
主要銘柄の決算発表結果
3/24には、主要銘柄の決算発表はありませんでした。
主な経済ニュース
- 中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰と供給懸念
イランによるホルムズ海峡の封鎖リスクが意識される中、供給途絶への恐怖が市場を支配した。WTI原油先物は一時1バレル100ドルに迫る急騰を見せ、エネルギー価格の上昇が世界経済の重石となっている。国際エネルギー機関(IEA)による備蓄放出の検討も報じられたが、地政学的リスクによる実質的な供給不安を打ち消すには至らず、市場のボラティリティを劇的に高める要因となった。
(Reuters:03/24) - 米10年債利回りの4.3%台急騰とインフレ再燃の恐怖
原油高に伴うエネルギーコストの上昇が消費者物価を押し上げるとの懸念から、米10年債利回りが4.3%台後半まで上昇した。発表された経済指標が労働市場の底堅さを示したことも加わり、市場ではFRBによる早期利下げ観測が事実上消滅している。金利上昇はグロース株の理論価格を押し下げる直接的な要因となり、特に先端技術セクターや不動産セクターに激しい売り圧力を波及させた。
(Bloomberg:03/24) - トランプ大統領によるイランへの軍事攻撃一時停止と交渉期待
トランプ大統領はイランの電力施設などへの攻撃を5日間停止すると発表し、テヘラン側との「建設的な対話」を理由に挙げた。この発表直後、原油先物価格は一時15%近く急落する場面もあったが、イラン側が交渉の事実を否定したことで市場の不信感は解消されず、原油価格は再び上昇に転じた。市場は外交による早期解決の可能性に懐疑的であり、依然として地政学リスクを警戒している。
(Reuters:03/24) - マイクロソフトがテキサス州の大規模データセンターを賃借
マイクロソフトは、オラクルとOpenAIが開発を断念したテキサス州アビリーンのデータセンター(約700メガワット規模)を賃借することで合意した。生成AIサービス「Copilot」などの需要拡大に対応するためのインフラ投資の一環である。一方で、OpenAI側は資金調達やニーズの変化を理由に当初の計画を撤回しており、AIインフラ構築における巨額コスト負担と戦略の柔軟性が各社で対照的となっている。
(Bloomberg:03/24) - ジェフリーズ株が買収報道の否定を受けて上げ幅を縮小
投資銀行ジェフリーズの株価は、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)による買収検討の報道を受けて一時10%超急騰したが、その後に否定的な続報が出たことで上げ幅の4分の3を失った。SMFG側は現時点での買収計画を否定しており、市場の期待先行の動きが冷やされた格好である。金融セクターにおける再編期待は根強いものの、具体的な進展がない中での不透明感が露呈した展開となった。
(Investing.com:03/24) - FRBが金利据え置きを維持しインフレ見通しを上方修正
FOMCにおいて、フェデラルファンド金利のターゲットレンジは3.50%から3.75%に据え置かれた。中東紛争による不確実性を声明文に追加し、2026年のコアPCEインフレ率予測を2.7%へ引き上げた。当初期待されていた年内の複数回の利下げ予想は後退し、1回程度の利下げに留まるとの慎重な見方が強まっている。物価目標2.0%への回帰に向けた道のりの険しさが浮き彫りとなった。
(WSJ:03/24) - OpenAIが非営利部門の強化に10億ドルを投じる計画
OpenAIは非営利部門のリーダーを新たに任命し、今年中にAI関連の投資として10億ドルを支出する計画を立てている。営利部門での収益化を加速させる一方で、AIの安全性向上や社会貢献活動を重視する姿勢を示す狙いがある。巨額の資金投入は、AI技術の倫理性やガバナンスに対する世論の懸念に応える形となっており、テック業界全体の規制動向にも影響を与える可能性がある。
(Bloomberg:03/24) - 米個人消費の底堅さと住宅市場の底打ち感によるジレンマ
最新の経済指標で住宅着工件数が予想を上回り、米国経済の強靭さが改めて示された。しかし、この経済の強さがインフレ懸念を増幅させ、住宅ローン金利の再上昇を招くという皮肉な展開となっている。アトランタ連銀の成長率予測も上方修正されており、強い経済データが「利下げを遠のかせる」というマーケットにとってのネガティブな材料として作用している。
(FOX Business:03/24) - ゴールドマン・サックスが米国経済の減速リスクを警告
ゴールドマン・サックスは、原油価格の高騰と金利高の継続を理由に、今後12カ月以内の米国景気後退確率を従来の5%から30%へと引き上げた。エネルギーコストの上昇が個人消費を圧迫し、企業の利益率を低下させる「スタグフレーション」的な状況を懸念している。特にエネルギー輸入依存度の高い他国と比較して米国は相対的に耐性があるものの、持続的な供給ショックへの脆弱性は無視できないと指摘している。
(Financial Times:03/24) - 安全資産からの換金売りとキャッシュ確保のパニック的な動き
市場の不確実性が極限まで高まる中、通常は安全資産とされる金や国債までもが売却され、キャッシュを確保する動きが強まった。VIX指数の急騰に見られるように、投資家は「質への逃避」よりも「現金への逃避」を優先させている。地政学的リスクに伴う証拠金維持のための換金売りや、将来的な金利上昇を見越したポジションの整理が、あらゆる資産クラスに下押し圧力をかけている。
(Reuters:03/24)
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
主要銘柄の決算発表予定
以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。
おわりに
3月24日の米国株式市場は、中東情勢の緊迫化による原油高や米長期金利の急上昇、さらにはハイテク銘柄のバリュエーション調整が重なり、セクター間で明暗が分かれる非常にボラティリティの高い一日となりました。原油価格が100ドルに迫るなどインフレ再燃への警戒感が強まる中、保有資産の急激な変動に不安を感じている方も多いかもしれません。
しかし、こうした地政学的リスクやマクロ経済の混乱こそ、分散投資の真価が試される局面です。エネルギーや素材セクターが下支えとなったように、特定の資産に偏らず、長期的な成長シナリオを信じてどっしりと構えることが大切です。
日毎の成果や結果に一喜一憂せず、長期投資を目指して共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
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