【20260313】US stock market investments
S&P500 ヒートマップ(高解像度)
5%以上上昇したS&P500構成銘柄
- SNDK:Sandisk Corporation(先端技術) +6.97%AIインフラの構築に伴うデータストレージ需要の爆発的な増加が、株価を大きく押し上げた。特にデータセンター向けのエンタープライズSSDの売上が前四半期比で64%増加するなど、好調な業績が継続している。さらに、市場全体でのNANDフラッシュメモリの供給不足と価格上昇が利益率の改善に寄与するとの見方が強まり、投資家からの買いが集中した。
- ARES:Ares Management Corporation(金融) +5.39%オルタナティブ資産運用大手として、クレジット市場や不動産投資における運用資産残高の着実な伸びが評価された。不安定な市場環境下において、プライベート・クレジットへの資金流入が加速しており、手数料収入の増加期待が株価を支えている。また、最近の好調な運用成績を背景に、将来的な配当成長を見込んだ長期的な投資資金が流入したことも、上昇の主な要因となった。
- MU:Micron Technology, Inc.(先端技術) +5.13%メモリチップ市場の需給逼迫を背景に、DRAMおよびNAND価格の上昇が継続していることが追い風となった。AIサーバーに不可欠な高帯域幅メモリ(HBM)の増産体制が整いつつあり、次世代半導体需要の取り込みに対する期待感が強まっている。大手証券会社による目標株価の引き上げや、同業他社の好決算を受けたセクター全体への楽観的なセンチメントも、大幅高を後押しした。
5%以上下落したS&P500構成銘柄
- ULTA:Ulta Beauty Inc.(一般消費財) -14.74%前日に発表した第4四半期決算は売上高・利益ともに市場予想を上回った。しかし、2026年度の業績見通しが慎重な内容であったことや、マーケティング費用などの営業費用増による利益率の低下懸念が投資家を失望させた。ウォール街の期待値が非常に高かった反動もあり、成長の鈍化を嫌気した売りが膨らみ、株価は急落した。
- ADBE:Adobe Inc.(先端技術) -7.58%第1四半期の決算自体は良好だったが、18年にわたりCEOを務めてきたシャンタヌ・ナラヤン氏の退任発表がサプライズとなり、将来の戦略的不透明感から売りが加速した。加えて、生成AIの収益化ペースに対する懸念や、第2四半期の利益見通しがアナリスト予想を下回ったことも重なり、複数の証券会社が目標株価を引き下げたことが株価の重石となった。
- PODD:Insulet Corporation(ヘルスケア) -6.88%インスリンポンプ「オムニポッド5」の特定ロットにおいて、製造上の問題による自主的な製品是正措置(メディカル・デバイス・コレクション)を実施したと発表した。この発表が製品の信頼性や将来のコスト負担に対する懸念を呼び、投資家の不安心理を煽った。株価は連日で年初来安値を更新し、セクター全体の軟調さも相まって下落幅が拡大した。
セクター別騰落率
2026年3月13日の米国株式市場は、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や地政学リスクの増大を受け、リスクオフの動きが鮮明となった。エネルギーや公共事業、生活必需品といったディフェンシブセクターに資金が逃避する一方で、景気に敏感な素材セクターや高バリュエーションのハイテク株を中心に売りが広がった。
- 素材(Basic Materials) -2.98%世界経済の不透明感が高まる中、景気後退への懸念から産業用金属や化学品などの需要減退が意識された。特に中国市場の需要回復の遅れや地政学的リスクによるサプライチェーンの混乱懸念が重石となり、セクター全体が大きく売り込まれた。ゴールド価格の下落もマイニング関連株の重荷となった。
主要3指数の動き
2026年3月13日の米国株式市場は、中東情勢、特にイランとの紛争激化に伴う地政学リスクが投資家心理を直撃した。原油価格の上昇によるインフレ再燃懸念に加え、Adobeなどの主力ハイテク株の決算期待外れや経営陣の交代発表が重なり、主要指数は軒並み下落して取引を終えた。
- S&P 500(6,632.19、-0.61%)地政学リスクを背景としたリスク回避の売りが先行し、終値で心理的な節目を下回る展開となった。エネルギー価格の上昇が企業利益を圧迫するとの懸念から、幅広い銘柄が売られた。特にアドビ(ADBE)などの大型ソフトウェア株の下落が指数を押し下げた。一方で、ディフェンシブな公共事業セクターには一部で資金が逃避したものの、指数全体の下落を支えるには至らず、不安定な地合いが継続した。
- Dow 30(46,558.47、-0.26%)主要3指数の中では相対的に底堅さを見せたが、4日続落を免れることはできなかった。原油価格の急騰を受けてシェブロンなどのエネルギー関連株が下支えしたほか、ユナイテッドヘルス・グループなどの一部ヘルスケア銘柄に買いが入ったことが下落幅を抑制した。しかし、景気後退懸念から金融株や資本財株が軟調に推移し、取引終盤にかけて一段安となった。市場では将来的な業績見通しへの不透明感が一段と強まっている。
- NASDAQ Composite(22,105.36、-0.93%)主要3指数の中で最大の下落率を記録した。金利高止まりへの懸念とAI関連銘柄への利益確定売りが加速し、ハイテク株比率の高い同指数に強い売り圧力がかかった。特に、CEOの退任と慎重な業績見通しを発表したアドビが急落したことがセクター全体の重石となった。マイクロソフトやメタなどのメガキャップも軒並み軟調で、週間の下落率としてもここ数ヶ月で最大規模となり、テクニカル的なサポートラインを割り込む厳しい展開となった。
ドル円の動き
ドル円相場は、中東情勢の緊迫化を受けた地政学リスクへの懸念から、安全資産とされるドルを買う動きが強まった。イランによるイスラエル攻撃への警戒感が高まり、リスク回避のドル買い・円買いが交錯したものの、米長期金利の高止まりがドルを支える要因となった。
ニューヨーク市場終盤には、米国の堅調な経済指標を背景に日米金利差が意識され、ドル円は一時159円台後半まで上昇した。ロイターやブルームバーグの報道によれば、市場参加者は有事の際の「質への逃避」としてドルを選択しており、円の買い戻しは限定的であった。結局、ドル高・円安の流れが維持され、159.70円近辺での堅調な推移となった。
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(98.63、+3.03%)イランの新指導者がホルムズ海峡の封鎖継続を表明し、世界の石油貿易の約2割が遮断される懸念から買いが加速した。中東の石油施設への攻撃報告もあり、供給途絶リスクが強く意識されている。IEAによる過去最大規模の備蓄放出合意も価格抑制には至らず、週明け以降のさらなる高騰を警戒する動きが強まっている。
- 米10年国債利回り(4.2850、+0.28%)原油高によるインフレ圧力の長期化を見越し、利回りは5日続落から一転して上昇し、約5週間ぶりの高水準となった。地政学不安による「質への逃避」の買いを、インフレ再燃に伴うFRBの利下げ先送り観測が上回った形だ。市場では2026年内の利下げ期待が急速に後退しており、債券売り・利回り上昇の圧力が継続している。
- VIX指数(27.19、-0.37%)数値上は前日比で微減となったが、依然として2025年の銀行危機以来となる高水準の27台に止まっている。週末を控えたヘッジの買い戻しや調整が入り小幅に低下したものの、市場の「恐怖指数」は極めて高い警戒域にある。中東での軍事行動の拡大を受け、週明けの相場急変に対する投資家の不安感は依然として払拭されていない。
- 金先物(5,020.90、-2.05%)本来は有事の安全資産とされるが、米長期金利の上昇とドル独歩高が逆風となり、100ドルを超える大幅落となった。原油急騰による証拠金維持のための換金売りや、高金利の長期化懸念から利息を産まない金への投資妙味が低下したことが要因だ。5,200ドルの節目を割り込んだことでテクニカル的な売りも重なり、軟調な展開となった。
私の米ドル建ポートフォリオ -0.66%(前日比)
私のポートフォリオも前日比-0.66%と厳しい結果になりました。特に情報技術セクターに連動するVGTが0.86%の下落となり、全体の足を大きく引っ張っています。また、安全資産とされる金(GLDM)までが1.31%下落したことは想定外でしたが、これは米長期金利の上昇による換金売りが影響したようです。全体としてリスクオフの波に飲まれましたが、VYMやVIGといった高配当・増配銘柄が相対的に小幅な下落に留まったことが、ポートフォリオの支えとなりました。
経済指標発表 結果
- 国内総生産(GDP)第4四半期改定値前期比年率0.7%増となり、予想の1.4%増を大きく下回った。しかし、内容を精査すると個人消費が依然として堅調である一方、在庫投資の減少が全体を押し下げた形だ。成長スピードは鈍化しているものの、急激な景気後退に陥る予兆は見られず、むしろ過熱感が和らぐ「ソフトランディング」への期待と、インフレ抑制の難しさが混在する評価となった。
- 個人消費支出(PCE)物価指数(1月)コアPCE価格指数が前月比0.4%増、前年比3.1%増となり、市場予想に一致または上回る結果となった。FRBが最も重視するこの指標において、インフレの沈静化が足踏みしている現状が確認された。特にサービスインフレの粘り強さが顕著であり、これを受けて金融市場では年内の利下げ開始時期がさらに後ろ倒しになるとの見方が大勢を占めるに至った。
- JOLTS求人件数(1月)求人件数は694.6万件と、市場予想の676.0万件を上回り、労働需要の強さが改めて示された。離職率も低水準で推移しており、労働者がより良い条件を求めて移動する意欲が依然として高いことを示唆している。この労働市場のタイトさは賃金上昇圧力を生み、ひいてはサービス価格の押し上げ要因となるため、FRBにとっては金融引き締め姿勢を緩めにくい判断材料となった。
- ミシガン大学消費者態度指数(3月速報値)消費者信頼感指数は55.5と予想を上回ったが、注目すべきは期待インフレ率の推移だ。1年先および5年先の期待インフレ率が依然として目標の2%を上回る水準で推移しており、消費者の間で物価高への警戒感が根強いことが示された。足元の良好な雇用環境が消費意欲を支える一方で、将来的な購買力低下への懸念が指数の上値を抑える格好となっている。
主要銘柄の決算発表結果
主要銘柄の決算発表はありませんでした。
主な経済ニュース
- 中東情勢の緊迫化と原油供給リスクの増大イランの新たな指導者モジダバ師が、世界の石油輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖を維持する意向を表明した。これを受け、WTI原油先物価格は一時1バレル=97ドル台まで急騰し、世界的なインフレ再燃懸念を背景にリスクオフの動きが加速した。市場では紛争の長期化によるサプライチェーンへの深刻な打撃を警戒する声が強まっている。(Reuters:03/13)
- アドビCEOの電撃退任発表によるハイテク株の動揺ソフトウェア大手のアドビは、18年間にわたり同社を率いてきたシャンタヌ・ナラヤンCEOが後任決定後に退任すると発表した。決算自体は市場予想を上回ったものの、AI時代における急激な事業環境の変化の最中での経営トップ交代は、戦略の継続性に対する懸念を呼び、同社株は一時8%超の急落を記録した。(Bloomberg:03/13)
- 米国GDP改定値の下方修正と成長鈍化の鮮明化米商務省が発表した2025年第4四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率0.7%増と速報値から下方修正された。個人消費の底堅さは維持されているものの、在庫投資の大幅な減少が重石となり、景気の先行きに対する不透明感が一段と高まる結果となった。市場では「ソフトランディング」の難易度が上昇したとの見方が広がっている。(WSJ:03/13)
- インフレ指標の下げ止まりとFRB利下げ観測の後退1月のコアPCE物価指数が前月比0.4%増、前年比3.1%増となり、インフレ圧力が依然として根強いことが確認された。原油高による将来的なコスト増も意識され、金融市場ではFRBによる年内の利下げ開始時期がさらに後ろ倒しになるとの予測が支配的となった。米10年債利回りはこれに反応して上昇し、株式市場の重石となった。(Investing.com:03/13)
- アルタ・ビューティーの慎重な業績見通しによる消費関連株の下落化粧品小売大手のアルタ・ビューティーが発表した2026年度の通期見通しが市場予想に届かず、同社株は急落した。好調な決算実績を上回る形で、営業費用の上昇や個人消費の減速懸念が嫌気された格好だ。インフレ下での裁量的支出の鈍化を示すシグナルとして、小売りセクター全体のセンチメント悪化を招いた。(Fox Business:03/13)
- 地政学不安を背景とした「ドル独歩高」と金価格の乱高下有事の際の安全資産としてドルに資金が集中し、主要通貨に対してドル買いが優勢となった。一方で、本来は安全資産とされる金は、ドル高と米長期金利の上昇が向かい風となり、利益確定の売りに押される展開となった。投資家が「質への逃避」先として金よりもドルや米国債を選択する動きが顕著となっている。(Financial Times:03/13)
- 労働市場のタイトさを示すJOLTS求人件数の上振れ1月のJOLTS求人件数が694.6万件と市場予想を上回る堅調さを見せた。労働需給の逼迫が続いていることで賃金上昇圧力が収まらず、サービスインフレをさらに助長するとの懸念が浮上した。この労働市場の強さはFRBが金融引き締め姿勢を維持する正当性を与えるものであり、株式市場にはネガティブに作用した。(Reuters:03/13)
- 金融セクターへの波及とノンバンク融資への不透明感地政学リスクに端を発した市場の混乱は、金融システムへの不安も呼び起こした。特にドイツでの金融株安や、米国でのノンバンク融資ファンドに対する解約制限の噂が投資家の不安心理を煽り、ゴールドマン・サックスなどの大手金融機関の株価も軒並み下落した。信用リスクの拡大に対する警戒モードが一段と高まっている。(Bloomberg:03/13)
- AI関連銘柄の選別色の強まりとバリュエーション調整金利の高止まり懸念を受け、バリュエーションが高まっていた半導体やAI関連株の一部で利益確定売りが目立った。これまで市場を牽引してきた「AI期待」一辺倒の相場から、収益化の実現性や経営陣の安定性を厳格に評価するフェーズに移行しつつあり、銘柄ごとの騰落の差が明確になり始めている。(WSJ:03/13)
- 中東紛争による航空・物流セクターへの直接的打撃中東地域のハブ空港であるドバイやドーハを経由する航空便の欠航や遅延が相次ぎ、国際物流網に混乱が生じている。航空燃料価格の上昇も収益を圧迫する要因として強く意識され、航空関連株やグローバル・ロジスティクス企業の株価が大きな打撃を受けた。紛争の物理的な影響が実体経済の随所に現れ始めている。(Financial Times:03/13)
今週の動き
- 個別銘柄ヒートマップの動向週後半の地政学リスク台頭を受け、全面安の様相を呈した。特にアドビ(ADBE)はCEO退任発表を嫌気して急落し、連動してマイクロソフト(MSFT)やアップル(AAPL)といった大型ハイテク株にも売りが波及した。一方で、エヌビディア(NVDA)やマイクロン・テクノロジー(MU)はAI需要の根強さを背景に逆行高を演じる場面もあった。また、原油高を背景にエクソンモービル(XOM)などのエネルギー株が鮮やかな緑色に染まったのが対照的であった。
- セクター別騰落率の動向エネルギーセクターが週間で+2.26%と独歩高を演じた。イラン情勢の緊迫化による供給懸念が原油価格を押し上げ、関連銘柄に資金が集中した結果である。対照的に、素材セクター(-3.42%)や金融セクター(-3.38%)は、世界景気の減速懸念や信用不安から大きく売り込まれた。地政学不安が強まる中で、公共事業などのディフェンシブなセクターが相対的に選好される一方で、景気敏感セクターが軒並み調整を強いられる1週間となった。
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
主要銘柄の決算発表予定
以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。
おわりに
本日は、中東情勢の緊迫化に伴う原油高やインフレ再燃懸念により、多くの投資家にとって忍耐を強いられる展開となりました。しかし、こうした波乱の時こそ、企業のファンダメンタルズを見極め、自身の投資方針を再確認する重要な機会となります。日々の相場変動に一喜一憂せず、長期的な視点を持って共に学び、投資家として成長していければ嬉しいです。
最近発生した地政学的リスクは、ベネズエラ大統領の拘束やイスラエル・米国による攻撃など、市場が閉まっている週末に重大な局面を迎える傾向があります。この週末も情勢が刻一刻と変化しており、状況次第では週明けの相場が大きく窓を開けて動く可能性があります。不測の事態にも冷静に対応できるよう、心の準備だけは整えておきましょう。
それでは、週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
