S&P500 ヒートマップ(高解像度)

3%以上上昇した主な銘柄

  • PLAB(Photronics, Inc)Technology:+45.39%
    決算で売上・EPSが市場予想を大きく上回り、AI向け半導体フォトマスク需要の拡大が鮮明となったことが買い材料。来期ガイダンスも強気で、成長期待が一段と高まり投資家の評価が急速に改善した相場状況。
  • GEV(GE Vernova Inc)Industrials:+15.62%
    中長期の収益成長見通しと電力インフラ需要の拡大が評価され、大規模な自社株買い方針も追い風となった展開。脱炭素・電力網強化を背景とした安定成長期待が資金流入を誘発した相場状況。
  • SATS(EchoStar Corp)Communication Services:+11.16%
    保有するスペクトラム価値の再評価や格上げが追い風となり、通信資産の潜在的価値拡大が意識された展開。将来的な事業再編や資産売却の思惑も強まり、見直し買いが広がった相場状況。
  • REVG(REV Group Inc)Industrials:+5.91%
    特種車両の受注好調と利益率改善が決算で確認され、業績安定性が評価された展開。公共インフラ向け需要の底堅さが追い風となり、建機・商用車関連に幅広く資金が向かった相場状況。
  • WBD(Warner Bros. Discovery Inc)Communication Services:+4.44%
    ストリーミング事業の赤字縮小やコンテンツ再編の進展で収益改善期待が強まり、負債削減への道筋も評価された展開。業界再編観測も相まってメディア株への資金流入が続いた相場状況。
  • APO(Apollo Global Management Inc)Financial:+3.61%
    利下げ開始でレバレッジ環境が改善し、オルタナ資産運用事業の収益拡大期待が高まった展開。運用資産残高の増勢と高収益モデルが見直され、資金が集まりやすい地合いとなった相場状況。
  • CBRL(Cracker Barrel Old Country Store Inc)Consumer Cyclical:+3.52%
    業態再構築とコスト削減計画が評価され、過度に売られた株価に対する割安感が顕在化した展開。利下げによる消費回復期待も追い風となり、ショートカバーを巻き込んだ上昇となった相場状況。
  • PLTR(Palantir Technologies Inc)Technology:+3.34%
    政府・企業向けAI分析需要の拡大が引き続き評価され、成長ストーリーへの信認が維持された展開。利下げ環境で将来キャッシュフローの割引率が低下し、高成長株への資金流入が強まった相場状況。
  • JPM(JPMorgan Chase & Co)Financial:+3.19%
    利下げ開始で信用コスト悪化懸念が和らぎ、貸出需要と資本市場活動の持ち直し期待が高まった展開。収益多様化と強固な財務基盤が評価され、金融セクターの中心として買いが集まった相場状況。

3%以上下落した主な銘柄

  • AVAV(AeroVironment Inc)Industrials:-12.85%
    無人機(ドローン)関連の受注見通しが一部弱含んだとの報道や、防衛予算の配分に関する不透明感が意識され、短期的な成長期待が後退した展開。前日まで買われていた反動も大きく、利確売りが加速した相場状況。
  • GME(GameStop Corporation)Consumer Cyclical:-4.28%
    ミーム株特有の高ボラティリティが再燃し、材料難の中で投機的な資金が流出した展開。来期収益改善の見通しが乏しい中で、利下げ環境でも業績への恩恵が限定的と見られ、売り圧力が強まった相場状況。
  • NFLX(Netflix Inc)Communication Services:-4.14%
    ストリーミング市場での成長鈍化懸念が再び意識され、競争激化によるコンテンツ投資負担増が利益圧迫要因として嫌気された展開。市場全体が利下げを好感する中で高バリュエーション銘柄が選別売りの対象となった相場状況。

セクター別騰落率

  • Industrials(+2.05%)
    利下げ開始により資金調達環境の改善期待が高まり、設備投資や物流関連企業に追い風が強まった展開。景気敏感度の高い工業・産業(Industrials)に資金流入が集中し、市場全体のリスク選好を象徴する上昇となった相場動向。
  • Basic Materials(+1.68%)
    金利低下と資源価格の安定を背景に、素材(Basic Materials)セクターに買いが入りやすい地合いとなった展開。景気下支え期待が需要増への思惑を強め、化学・金属・素材関連銘柄を中心に堅調さが際立った相場動向。
  • Healthcare(+1.35%)
    ディフェンシブ性と成長性の両面が評価され、利下げ環境下でも安定収益が見込まれるヘルスケア(Healthcare)に資金が流入した動き。大型医薬品や保険関連の業績改善期待が強まり、セクター全体が底堅く推移した相場動向。
  • Consumer Cyclical(+1.32%)
    利下げに伴う消費者信頼感の改善が意識され、一般消費材(Consumer Cyclical)に買いが広がった展開。小売・自動車・旅行関連が恩恵を受けやすく、景気敏感セクターとして市場全体の上昇を後押しした相場動向。
  • Financial(+1.23%)
    利下げにもかかわらず長期金利の急落が限定的だったことで、利ざや縮小懸念が和らぎ金融(Financial)に買いが入った展開。信用リスクの低下期待や貸出環境の改善が意識され、銀行・保険を中心に堅調さが見られた相場動向。

主要3指数の動き

  • S&P500(6,886.80、+0.68%)
    FOMCによる0.25ポイント利下げを追い風に、金利低下期待が広がり、広範なセクターで買いが優勢となった展開。特に大型テクノロジーとディフェンシブ業種の堅調さが指数を押し上げ、終日を通じて安定した上昇基調を維持。インフレ鈍化と賃金指標の落ち着きが金融環境改善を示唆し、リスク選好が高まった地合いとなった相場動向。
  • Dow30(48,057.87、+1.05%)
    金利敏感株や景気循環株への買い戻しが強まり、主要3指数の中で最も大きな上昇率を記録。利下げを受けて設備投資関連やインフラ関連銘柄が上昇し、内需系企業にも資金が流入。長期金利の上値抑制が相対的にバリュー株を支え、大型・伝統産業が主導する形で指数を押し上げた堅調な展開。
  • NASDAQ(23,654.16、+0.33%)
    利下げ決定で金利低下は追い風となりつつも、AI関連を中心とした大型ハイテク株には利益確定の売りが散見され、上値の重い展開。市場全体の強いリスク選好にもかかわらず高バリュエーション銘柄に慎重姿勢が続き、上昇率は限定的にとどまる結果。生成AI関連の成長持続性は依然として評価されつつも、短期的な調整圧力が意識される相場動向。

ドル円の動き

ドル円(155円後半)はFOMCの0.25ポイント利下げを受けて米長期金利が低下し、ドル売り優勢となった展開。追加利下げ観測が強まり金利差縮小期待が意識される一方、日本側の政策不透明感が下値を支え、方向感に乏しい値動きとなった相場動向。

原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き

  • 原油先物(58.96ドル、+1.22%)
    週間在庫の予想超えの減少と中東情勢の不透明感を背景に需給引き締まり観測が強まり、買いが優勢となった展開。利下げ開始による景気下支え期待も重なり、エネルギー需要改善への思惑が相場を押し上げた動き。
  • 米10年国債利回り(4.1640%、−0.53%)
    FOMCによる利下げ開始が長期金利の低下圧力となり、安全資産需要の強まりとともに利回りが低下した展開。市場は追加利下げペースを見極める姿勢を強めつつ、金利先高観の後退が評価された地合い。
  • VIX(15.72、−7.15%)
    利下げによる金融環境改善期待が市場心理を好転させ、ボラティリティ低下が進んだ動き。株式市場の上昇基調が続く中でリスク選好が高まり、地政学懸念を織り込みつつも警戒感が後退した水準。
  • 金先物(4,260.90ドル、+0.58%)
    利下げ開始による実質金利低下が追い風となり、安全資産需要が堅調に推移した展開。ドル安方向の動きも支援材料となり、インフレ長期化懸念を背景に資産防衛目的の買いが続いた相場動向。

私の米ドル建ポートフォリオ +0.67%(前日比)

本日の私のポートフォリオは前日比+0.67%と堅調に推移しました。FOMCの利下げ開始が全体の追い風となり、VOOやVGTを中心に主要ETFがそろって上昇しました。特にVYMやVIGといったディフェンシブ系が+1%前後と強く、安定資産への資金流入を感じる展開でした。金価格の上昇を受けてGLDMも上昇し、分散効果がしっかり働いた一日となりました。

経済指標発表 結果

  • 雇用コスト指数(前期比・Q3)結果:+0.8%
    雇用コスト指数が0.8%となり、市場予想(0.9%)を下回ったことで、賃金インフレ圧力がやや緩和したことを示唆。サービス価格の根源となる人件費の伸びが落ち着きつつあり、FRBの利下げ判断を後押しする材料として市場にポジティブに作用。労働需給の過熱が沈静化しつつある兆候が意識され、金利低下観測と株式市場の支援要因として評価される展開。
  • 原油在庫(週間)結果:−181.2万バレル
    原油在庫が市場予想(−120万バレル)より大きく減少し、需給タイト化観測が強まった状況。ガソリン需要の底堅さや生産調整の影響が意識され、WTI原油価格には上昇圧力がかかりやすい展開。エネルギー価格の上昇はインフレ再燃懸念を誘発し、金利先高観測を通じて株式市場の重荷となる可能性を示す材料。
  • クッシング原油在庫(週間)結果:+30.8万バレル
    米国原油価格の指標となるクッシング在庫が小幅に増加し、需給逼迫懸念がやや後退した状況。原油市場ではターミナル在庫の増減が価格に直接影響するため、供給余力が一定程度維持されていることを示唆。ただし増加幅は限定的であり、全体の在庫減少トレンドを相殺するほどではなく、相場の方向性には中立的に働く展開。
  • 月次連邦財政収支(11月)結果:−1730億ドル
    財政赤字が予想(−1865億ドル)を若干上回る改善となったが、依然として巨額赤字が続く状況。歳出増加と利払い費の急増が構造的に財政を圧迫しており、米国債供給増長期化を示唆。長期金利の上昇圧力につながる潜在リスクとなり、金融市場全体のボラティリティを高める要因として意識される展開。
  • FOMC政策金利 3.75%(0.25ポイント利下げ)
    政策金利が0.25ポイント引き下げられ、3.75%となった決定。インフレ鈍化が進み、雇用の過熱感も和らぎつつあることから、FRBが慎重ながらも利下げサイクルの開始を示した内容。声明文では金融状況の引き締まり効果が十分に浸透しているとの認識が示され、追加利下げはデータ次第とする姿勢を維持。市場は短期的にリスク資産へポジティブに反応しやすい一方、利下げペースの緩さが今後の株価上昇の上値抑制要因となる可能性を示す局面。
  • 金利予測(ドットチャート Q4)
    長短の金利予測がほぼ前回と横ばいで、2026年までの利下げペースは緩慢とのメッセージを示した内容。市場が期待する早期・大幅利下げシナリオとはギャップが残り、株式市場は慎重姿勢が優勢。金融環境の引き締まり長期化リスクが再認識され、グロース株中心に調整圧力がかかりやすい環境。

主要銘柄の決算発表結果

  • ORCL(Oracle)Technology
    売上が市場予想を上回り、クラウドおよびAI関連ワークロード向け需要の増加が業績を牽引した決算内容。特にOCIの成長が顕著で、エンタープライズ需要の回復が鮮明となった点が投資家に好感された展開。コスト効率の改善も寄与し収益性が強まった決算状況。
  • ADBE(Adobe Systems)Technology
    EPS・売上ともに市場予想を上回り、デジタルメディア部門の強さが確認された決算内容。AI生成機能「Firefly」を搭載したCreative Cloudの契約増が成長を支え、企業向けソフト需要の持ち直しも寄与。価格改定効果も収益押し上げにつながった内容。
  • SNPS(Synopsys)Technology
    AI向け半導体設計需要の拡大を背景に、売上・EPSが市場予想を上回った決算内容。EDAツール需要が高まり、高い利益率構造が維持された点が評価材料。チップ設計の複雑化とAI関連投資の増大が今後の成長継続を支える見通しを示した内容。
  • NDSN(Nordson)Industrials
    今回の決算発表は数値未開示で詳細が公表されず、市場は追加情報を待つ状況。産業機械向け需要の回復時期が読みにくい環境が続き、慎重姿勢が維持されやすい局面。決算内容次第で景気敏感セクターの評価が揺れる可能性を残す位置づけ。

主な経済ニュース

  • 米中央銀行内で政策見通しが大きく分裂
    FOMCメンバーの2026年末の政策金利予想が2.1%〜3.9%と幅広く分散し、金融政策の方向性に対する市場の不透明感が高まった状況。利下げを急ぐべきとの意見と、粘着的インフレを警戒する慎重派が対立し、市場の金利予想が揺れ動く要因となった局面 (Reuters:12/10)
  • 利下げ決定に対しFOMC内で異例の反対票が続出
    政策金利0.25%引き下げに6名が反対し、内部で政策運営への評価が割れた状況。足元のインフレ減速と景気減速懸念のバランス判断が難化し、今後の利下げペースを見極めるうえで政策一貫性が問われる展開 (The Guardian:12/10)
  • AI関連大型株のけん引と過熱感の両面が意識
    AI投資ブームがS&P500の上昇を支える一方、過度な成長期待と投資集中がバリュエーションの割高感を生み、相場変動を高める潜在リスクが指摘される状況。生成AIインフラ投資の継続性が市場の焦点となる展開 (Reuters:12/10)
  • 利下げを受け株価指数が高値圏に接近
    金利低下を好感した買いが強まり、S&P500とDow30が高値圏に迫り、NASDAQも上昇基調を維持。利下げによる資金調達環境改善を背景にリスク資産に資金が向かいやすく、市場心理が改善した相場動向 (AP News:12/10)
  • 世界の総債務が過去最大に拡大
    世界の債務残高が約345兆ドルに達し、利払い負担の急増が先進国を中心に財政リスクを高める状況。金利高止まり局面で民間・公的部門双方の財政余力が低下し、将来の成長を圧迫する構造問題が顕在化 (Reuters:12/10)
  • 米長期金利が上昇しドル高基調が継続
    米10年債利回りが上昇しドル高が進行。利下げ開始ながらも長期金利の低下が限定的なことで、金利差に基づく円売り圧力が持続。為替変動が輸出企業収益や物価動向に影響する相場環境 (Reuters:12/10)
  • 次期FRB議長選びを巡り政策の先読み困難性が増大
    現議長の任期満了が近づき、次期議長候補として経済顧問出身の人物が浮上。政治的要因が金融政策に影響し得るとの見方が強まり、将来の利下げペースや方針決定の不確実性が増す状況 (Reuters:12/10)
  • 中小型株への資金回帰が進行
    利下げ開始により金融環境が改善し、これまで出遅れていた小型株指数に資金流入が強まる展開。景気敏感セクターを中心に割安感が意識され、中期的なリターン改善期待が市場に広がる相場動向 (Reuters:12/09)
  • ヘルスケア銘柄の業績改善がディフェンシブ需要を喚起
    CVSなどの収益見通し改善が評価され、景気減速懸念がくすぶる中で安定成長が期待されるヘルスケアセクターに投資需要が回帰。金利低下との相乗効果で相対的優位性が高まる状況 (Reuters:12/10)
  • AI半導体分野で規制緩和観測が浮上
    対中輸出規制の一部緩和観測が広がり、半導体関連株への追い風となる材料が浮上。ただし米中関係の不安定さは継続しており、政策変更が再度市場を揺さぶるリスクは残存し、供給網の脆弱性が意識される局面 (Reuters:12/09)

経済指標発表予定

以下の経済指標が発表される予定です。

主要銘柄の決算発表予定

以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。

おわりに

本日はFOMCの利下げ開始が市場全体の追い風となり、主要指数はそろって上昇しました。経済指標では雇用コスト指数の落ち着きが確認され、インフレ鈍化の流れが継続していることが安心材料となりました。一方で、世界の債務拡大やAI関連投資の過熱感、地政学リスクなど不確実性は依然として残っております。企業決算ではクラウド・AI関連の強さが再認識され、成長領域が市場をけん引する構図も続いています。

短期の値動きに振り回されることなく、長期視点で企業価値と市場の本質を見極めていく姿勢が大切だと感じています。日毎の成果に一喜一憂せず、長期投資を目指して共に学び成長していければ嬉しいです。

それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。

おことわり

投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス

  • S&P500ヒートマップ: finviz
  • 主要3指数とドル円:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • セクター別騰落率: finviz
  • 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
  • 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
  • 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • 自分の米ドル建ポートフォリオ:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ

ABOUT ME
Muroi Kazuo
1959年2月生まれ 米国株、日本株、J-REITでFIRE達成しています。 米国株投資については、みなさんと情報共有したいと思っています。
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